2024年10月14日、日本麻酔科学会の理事長声明をご覧になった方も多いのではないでしょうか。ネット配信のお笑い番組で「ネタの一部」としてプロポフォールが使用されていたことを受けての声明です。同じ医師として非常に残念なことだと個人的にも感じています。また報道を受けて不安になった方も多いと思います。
当院の内視鏡検査・治療においてもプロポフォールを使用しています。「プロポフォールは静脈麻酔薬である」との認識のもと、当院では下記の安全使用への取り組みを行っています。
〇医師は複数人体制で検査・治療にあたっていること
➡日ごろから複数の医師が協力して対応可能な体制を整えています
〇検査中および検査前後の生体モニタリングを厳格に行っていること
➡鎮静中、呼吸・血圧などのモニタリングは必須です
〇短期の静脈麻酔として、麻酔記録の作成と保管をおこなっていること
➡数分の鎮静ですが「短期の静脈麻酔」として対応しています
〇万が一に備えて呼吸管理機器を常時用意していること
➡呼吸抑制に対応するための機器は使用可能な状態で、かつ医師・看護師の手の届く場所に常時用意をしています
〇大学から講師を招いて行う、スタッフを対象とした急変時対応トレーニングを定期的に行っていること
➡万が一の際はチームで対応できるよう研修を行っています
〇プロポフォールの使用を同意書に記載していること
➡日本消化器内視鏡学会からの「内視鏡診療における鎮静に関するガイドライン」でのプロポフォールの位置付けや、当院の考え方を鎮静の同意書に記載しています
開院以来、プロポフォールを使用したことに起因する事故は経験していませんが、今後も安全使用に向けた努力を継続します。
~理事長 山岡 肇~