腹痛と下痢の関係

腹痛のメカニズム

ひとくちに腹痛と言ってもいろいろあります。腹痛とは、腹部の臓器が炎症を起こして痛みを感じている状態です。ほとんどの方が下痢や便秘になった経験があるかと思います。腹痛は日常的なものから、ストレス、重篤な疾患の場合など様々です。腹痛の原因により治療方法も変わってきます。今回は、「腹痛」や「下痢」について複数の観点からまとめました。

下痢の対処法

「腹痛」と「下痢」を同時に経験したことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?それぞれ、もしくは同時に起こった時の対処法についてまとめました。

一般的な下痢は感染症が原因であることが多く、一般的に多い感染症はウイルスによる腸炎です。下痢は体内の悪いものを綺麗に洗い流して排出しようとしている体の反応です。また感染症の下痢の場合は腹痛も起こることが多いです。この時の腸管の蠕動によって痛みを感じやすいと言われております。この時に水分が非常に大切になります。

下痢に対して自分でできる対処方法としては、しっかり水分を摂ることです。水分が不足して脱水になってしまうと症状が悪化してしまいます。水をゆっくり飲んでお腹をしっかり休めることが大切です。その後、早めに病院に行くことをおすすめします。腹痛の場合は、いろんな原因があり正直なところ自己判断は難しいです。そのため、腹痛も下痢も医療機関の受診がおすすめです。

慢性的な下痢の対処法

腹痛と下痢は、慢性的に続く場合があります。それぞれの対処法については何かあるのでしょうか?自分でできる対処法は何かあるのでしょうか?

慢性的な下痢を伴う疾患の例として、過敏性腸症候群や薬剤による下痢が考えられます。慢性的に下痢が続いている場合は、特殊な疾患の場合があります。重篤な場合、大腸癌で腸が狭くなってしまったところを便が通過しようとして強い腹痛を感じる場合もあります。このタイプの下痢は自分で判断することは危険です。「数日経っても改善しない」、「下痢が続く」、「血便が出る」、「強い腹痛がある」などの場合は注意が必要になります。些細なことでも違和感があれば、まずは医師に相談してみましょう。

下痢は出し切った方がいい?

「出し切った方がいい」というのは疾患にもよります。下痢止めを使わない場合が良いこともあります。もし、感染が下痢の原因であればウイルスも細菌も下痢止めを使うと、汚いものをお腹の中に残すことになります。例えば、IBS(過敏性腸症候群)の患者様は緊張したり電車に乗ると腹痛を感じる方もいます。

例えば、腸管の動きを止めるタイプの下痢止めであれば、IBS(過敏性腸症候群)の患者様には合っています。疾患によっては腸の動きを止めてあげると腹痛に効く場合もあります。それは、痛みを止めて内圧を下げるということが症状や体質に合っている場合です。

適切な治療をするためには適切な病態を判断しないといけません。まずは、きちんと医療機関を受診し検査をしましょう。いずれの場合も医者の診断の上で、自分に合った適切な治療を行うことが早く回復する近道です。

「腹痛と下痢」の関係

腹痛や下痢については、「ストレス」や「冷や汗」「コロナ」等の関連するキーワードがありますが、これらはそれぞれ何か関係はあるのでしょうか?

①ストレス

こちらは腹痛や下痢とすごく密接に関わっています。例えば、過敏性腸症候群という疾患です。こちらはあくまでも当院の印象ですが、年齢に関しては、中高生の学生さんや10代、20代の方が中心です。お話を聞くと、やはりストレスや悩みがある方が多い印象です。若い方でストレス耐性が比較的弱めの場合、下痢や腹痛を発症しやすい傾向にあるようです。ストレスで胃の痛みを経験された方も多いと思います。

②冷や汗

冷や汗というのはショック状態で手足が冷たくなっていて最悪の場合は命に関わる状況です。そのため、腹痛や下痢に加え「冷や汗」が出ると重篤な病態になってる可能性があります。例として、感染症により敗血症や急性腹膜炎を引き起こしていることが考えられます。この冷や汗という症状はとても危険なので、自己判断せずすぐに医療機関を受診しましょう。

③新型コロナウイルス

ウイルス性腸炎という病態が存在します。実際にコロナウイルスにより腹痛や下痢が起こる場合もありますが、こちらはコロナウイルスの典型的な症状ではありません。いずれの症状もコロナウイルスが原因かどうかは明らかではありませんが、何らかの影響で関係している場合はあります。しかしながら感染しているかどうかは検査してみないと分かりませんので、検査の実施をお勧めします。

腹痛がある場合や下痢の時食事はどうする?

腹痛や下痢の時はどのような食事が望ましいでしょうか?摂った方が良い食事や避けるべき食事はあるのでしょうか?乳製品が良いと言われていますが実際はどうでしょうか?

腹痛や下痢の症状がある時は、脂肪分が多い食事や消化に負担がかかる食事は避けましょう。炭水化物やタンパク質など栄養バランスの良い食事が大切です。また、脱水にならないようにきちんと水分を摂りましょう。「ヨーグルト」などの乳製品ですが、種類によっては脂肪分が多く含まれています。絶対に避けるべきだということはありませんが、症状の悪化を防ぐためにも食べ過ぎには注意しましょう。できれば腹痛があるときは避けた方が無難です。

複数の症状を併発しているなら早急に受診しましょう

腹痛と下痢に加え「血便」や「発熱」、「冷や汗」などの症状を併発した場合は早急に医療機関を受診しましょう。

加えて便の状態を確認することも、健康状態を知る上で大変重要です。腹痛に加えて別の併発する症状がある場合は、重篤な疾患の可能性があります。例えば大腸癌や腸閉塞などが挙げられます。「今まで出ていた下痢が急に止まった」、「おならが出なくなった」などの場合は注意が必要です。

そして「高熱」も要注意です。感染症により敗血症や腹膜炎などを引き起こしている場合があります。これらの症状はあくまでも一例です。この他にも様々な症状を併発することがあります。自分の体調に少しでも気になる点があればまずは医師に相談してみましょう。

各医院のご紹介Introduction

仙台消化器・内視鏡内科クリニック 泉中央院 、長町院 仙台駅前院

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泉中央院Izumichuoin Clinic

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