血便の原因

血便の原因

血便とは下部の小腸と大腸からの出血のことを指し、それより上部で出血が起きたものは下血といいます。
血便の原因として、炎症や腫瘍、また憩室出血のような血管病変などが考えられます。

炎症による血便

炎症による血便の原因として、感染症や虚血(消化管に血が通わなくなる状態)があげられます。
炎症の結果、消化管が荒れて粘膜から血が出てしまい血便が起こります。
また、潰瘍性大腸炎などの免疫の病気が原因で出血する方もいらっしゃいます。

腫瘍による血便

腫瘍による血便の原因は大多数が大腸がんです。
小腸にがんができることはとても稀です。

血管病変による血便

消化管の壁にポケットのようなものができる病気を憩室といいます。
その中を走る血管が切れてしまうことが原因の出血を憩室出血といいます。
血便で受診する患者さんに比較的多い病気です。

緊急性が高い血便

一般的に上部消化管に比べて下部消化管に起こることは少ないですが、特に動脈が切れて出血が続いている状態の血便は非常に危険です。
憩室のほか潰瘍や腫瘍の血管が切れて生じる可能性があります。

心配がいらない血便の原因

基本的に血便が出ている時点で、心配いらないことはありません。
しかしながら、炎症や腫瘍による血便は救命の観点からは緊急性を要しないことがほとんどです。
また、切れ痔などの肛門出血が原因の血便も緊急を要することはほとんどありません。

ストレスが原因となる血便

直腸がんと痔の症状には、どちらも少量の鮮やかな赤い便が出るという共通点があります。
痔だと勘違いしてしまい、強い自覚症状が現れてから受診されて進行した状態のがんが見つかる方も多くいらっしゃいます。
安易に痔だと判断せずに、内視鏡検査を受けることをおすすめいたします。
痔であったとしても、確定診断のために40代以上の方には大腸カメラ検査の受診をおすすめしております。

性別による血便の原因の違い

性別による血便の原因に違いはなさそうです。
男女比に多少の差がある病気はありますが、血便の原因としてどちらかの性別特有のものはありません。

1度だけ出る血便の原因

1度だけ血便が出たという方の原因は肛門出血による血便がほとんどです。
しかしながら、何らかの疾患が隠れていることは否定できないため、直近の大腸カメラ検査の有無などから医師が総合的な判断をする必要があります。
そのため、ご自身で判断するのは危険です。

血便の色調について

基本的には、出血箇所が肛門に近いほど明るい血便(鮮血便)が出ます。
血液が消化管をどれだけの時間で通過するかによって血の色調が変わったり、また便への血液の混じり方などが変わったりします。

大腸がんが原因の血便

大腸がんが原因で起こる血便は絶対に放置できません。
大腸がんが進行すると腸が閉塞気味になり腹痛をきたしたり、便が細くなったりといった随伴症状が出現します。
つまり血便は随伴する症状に注意を払うことがとても重要です。

 

文章 ~医師 小橋~

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