胃底腺ポリープ

【胃底腺ポリープ】

胃底腺ポリープは、胃にできるポリープでは最も多いものです。

胃体部に多発する、小さなポリープでH.pylori未感染の若年女性に認めることが多いポリープです。

組織学的には、胃底腺組織の過形成、嚢胞状拡張腺管により粘膜が隆起したものです。

腫瘍ではないため、胃がんとは関連性がないポリープです。

また、H.pyloriが未感染の方に多いわけですから、このポリープがある方は胃がんのリスクに関しては「低リスク」群となるわけです。

 

最近ではH.pyloriの除菌後、時間が経過した患者さんでも認めることがあります。

 

しかしながら、注意点もあります。家族性大腸腺腫症(familial adenomatous polyposis;FAP)という遺伝性ポリポーシスの患者さんでは、胃底腺ポリープが多発することがあります。

FAPに伴う胃底腺ポリープは、胃がんの発生母地になる可能性を考慮する必要があると言われています。

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